私にとってピアノが弾けなくなってしまったことは大きな苦しみであり悲しみであり人生の最大の謎だった。

少し前フロマージュさんが野口五郎さんがイップスだったと言う記事を上げてらしてコメントで他愛ない話をしたことを記憶している。

その後ふと気になって調べてみて自分がイップスだったと確信した。

巨人の阿部慎之助コーチも現役時代イップスだったと公表している、

イップスになった選手は練習させてはいけない。でも本人は怠けているせいだとか思い練習を積んでしまい悪化する。

私もそうだった。

精神科医やカウンセラーにかかったが当時はイップスの概念なんかなかったのだろう。

初めは手の冷たさが気になる程度だったが最終的には全く弾けなくなった。

触ることも出来なくなった。

全くわかってもらえなかった

そうだろう。指も動く音も出せるのに『弾けない』と言うのだから意味がわからないだろう。

友達には結婚式での演奏を断ったので酔ったご主人からなじられた。事前に友人には話してあったがご主人は気に入らなかったのだろう。

たかがピアノされどピアノ。

20年も弾けなかったのだから憎みもした。

３年前、ブログを始めた頃大好きなブロ友さんにメールで相談した。

丁寧な返信と共に最後に

『きっと大丈夫』と書かれていた。

それは本当に現実のものになろうとしている。

カウンセラーにかかっても医者に行ってもわからなかった人生最大の謎が解けた。

20年以上かかってしまったけれど。

そしてたくさんの温かいブロ友さんとの関わりの中で私はイップスを克服しつつあるのを感じている。絵を描き始めたのも克服出来つつある原因の一つだと思う。

最近演奏ばかり上げているのは弾けることが嬉しくてたまらないからだ。

まさか自分が生きている間に愛おしい思いや感謝の気持ちでピアノに向かえるなんて！

こんな日が来るなんて！

20年前の私を思えば奇跡にしか思えない。

多分また冬が来れば弾けなくなるだろう。

でもそれも徐々に解消されていくかもしれない。

そんな気がする。

２年前に同じ曲を一度弾いたがその時はブロ友さんを元気にしたくてこの曲を選んだ。

今回はただ曲と向き合って弾いた。

ブログを始めて本当に良かった。

勇気を持ってピアノを公開して本当に良かった。

たった３年で全ての謎が解けるなんて思っても見なかった。20年も悩んできたのに。

いつも温かくコメントしてくださる皆様に感謝いたします🙇

私の親友が帰ってきてくれた。

ピアノは私の親友。😌

シューベルト　ソナタ13番　２楽章